123&124は金杉文夫さん
硬派な構成作家
金杉文夫さん
『ルックルックこんにちは』でデビューし、『ズームイン朝』や『NEWS ZERO』など手がけてきた構成作家・金杉文夫さん。
事件現場の取材に斬り込む硬派な作家だが、「18から21まで浪人という名のひここもり。何をやりたいもみつからず、社会に出る意欲もなかった」というから驚きだ。
引きこもりをやめるきっかけとなったのは、とある役者の養成学校に通いはじめたこと。
そこで演出家・森田雄三氏と出会い人生が変わった。
「26までひたすら演技の研究にあけくれました」。
学費や生活費を稼ぐために夜警のガードマンのバイトをしたり、
「森田さんに稼げるからと勧められ、鳶職の資格も取って、工事現場で働きましたよ」。
鳶仲間にはイッセー尾形さんもいた。
その間、早稲田大学第二文学部も卒業した。
「でも就職せず、ずっとぷらぷら演劇やってたら、テレビの仕事の話があって」。
それは役者ではなく、ワイドショー『ルックルック・・・』の取材ディレクターの仕事だった。
「出る仕事ではないけれど、テレビの仕事は面白いかも」と右も左もわからず始めたのだった。
が、殺人事件も含むシビアな現場に直行するハードな取材ばかり。
それを10年続けた。
「放送作家をめざしていたわけではなかったので師匠がいたわけでもなく、番組に関わりながら実践で叩き込みました」。
2006年秋から始まった『NEWS ZERO』には企画の立ち上げから関わり、いまもブレインとして参加している。
「いまどきのニュースは夜のワイドショー。放送作家は柔軟な視点で、番組の出演者とスタッフをつなぐ良い媒介。必要とされる存在で有り続けたいです」